中小企業診断士になれば独立できますか?

中小企業診断士は経営コンサルタントの国家資格ですが、資格に合格すれば独立開業することはできますか?

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独立はできる!が、成功するのは難しい

中小企業診断士に合格したら独立できるかといえば独立はできます。税務署に開業届(職業欄に経営コンサルタントと書くだけ)を出せば良いだけですし、誰でもいつでも簡単に独立できます。極端な話、中小企業診断士じゃなくても経営コンサルタントとして独立できますよ。ただ、中小企業診断士を目指す人はそのようなことを言っているわけではなく、中小企業診断士という資格を活かして独立して成功できるかということだと思います。「成功」というフレーズが付くと答えは難しくなります。中小企業診断士は国家資格であるものの弁護士や医師、税理士などのように法律上の独占業務がある国家資格ではありません。つまり、法律上「中小企業診断士でなければできない業務」というものはありません。例えば、医療行為は医師免許が無ければ行えませんし、法廷には弁護士資格が無ければ立てません。このような法律上の独占業務で、かつ、市場で需要があるものがあれば独立開業することができますが、それがない以上「中小企業診断士である」というだけで独立開業し成功するのは難しいと思います。コンサルタントってあやしい人が多い業界ですからね。経営者は「コンサルタント」と聞くと警戒するとよく聞きます。

国や地方公共団体などが行っている中小企業支援事業の参加要件に「中小企業診断士合格者」となっており全く独占業務が無いというわけではありませんが、この事業からの収入だけで生涯生活していくのは難しいでしょう(なお、この業務は法律上の独占業務ではない)。報酬は日当レベルですし、支援事業の予算も限られています。それにそもそも中小企業診断士全員を生活させる予算はありません。

中小企業診断士の中には独立開業している人もいますが、こういった人は中小企業診断士の資格以前に経営コンサルタントとしての知識や経験を有しています。その知識経験を基に独立開業しているので中小企業診断士であるから独立開業・成功できているというわけではありません。

中小企業診断士で独立して成功したいのであれば、企業等で企業内診断士としてある程度の経験を積み、そこで得た知識と経験を他企業でも活かすことができると思えるようになってから独立開業するのが良いと思います。

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